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【D1GPエビス2025 後編】4ロータリーのS15、開けっぱなしのボンネット、そして深夜にバラされた齋藤太吾のスープラ
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【D1GPエビス2025 後編】4ロータリーのS15、開けっぱなしのボンネット、そして深夜にバラされた齋藤太吾のスープラ

エビスがずっと頭の中でリプレイされているので、残りのフィルムを全部出す。結果は控えめ、オイルの匂いはたっぷり。エンジンルーム、応援旗、そして夜にリアをごっそり外された齋藤太吾のGRスープラ。

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エビスの山の上、時計は真夜中あたり。トヨタGRスープラのリアの下に、男がひとり仰向けに潜り込んでいた。クルマの後ろ半分は、まるごとなくなっている。2025年9月、僕らにとって初めてのD1グランプリ エビス戦のあと、何度も見返してしまったのがこの一枚だ。第5戦・第6戦の結果とコース上のクルマはD1GPエビス前編にまとめた。こちらは後編。残りのフィルムを、加工なし、ボンネット全開でお届けする。

【エンジンルーム祭り】ガレージがないから全部見える

D1のパドックにガレージはない。あるのはテントだけ。だからエンジンルームはすべて丸見えだ。Weins Toyota Kanagawaの山中真生、90号車GRスープラは自分の名前のバナーの下でボンネットをつっかえ棒で開け、片側にはでっかいタービン、走行の合間には赤い扇風機がエンジンルームに風を送って冷やしていた。山中はこの週末をしっかりモノにしている。日曜の第6戦は追走3位、単走4位だ。

ボンネットを開けた、Team Miyaseimitsu サイトウ・ヒサシの38号車日産シルビアS15。ワンオフのインテークプレナムとバンパーの「RX 15 four」ステッカー
ボンネットを開けた、Team Miyaseimitsu サイトウ・ヒサシの38号車日産シルビアS15。ワンオフのインテークプレナムとバンパーの「RX 15 four」ステッカー
マークIIの黒いトランク越しに見る、グリッド上のTeam Miyaseimitsu サイトウ・ヒサシの38号車、クロームブルーのシルビアS15
マークIIの黒いトランク越しに見る、グリッド上のTeam Miyaseimitsu サイトウ・ヒサシの38号車、クロームブルーのシルビアS15

週末いちばんのぶっ飛んだエンジン(褒めてます)は、クロームブルーのシルビアS15に住んでいた。Team Miyaseimitsu サイトウ・ヒサシの38号車は、ワンオフの4ロータリー。バンパーまでそれを主張していて、ヘッドライトの下に小さな「RX 15 four」のステッカー。ボンネットを開けると、かつて日産SR20がいた場所に、Miyaseimitsuの名前入りのポリッシュされたインテークプレナムが鎮座している。

【豆知識】4ロータリーといえば787B

マツダの4ロータリーといえば、1991年にル・マンを勝った787B。その心臓の仲間がドリ車のシルビアに入っているんだから、もう別次元の話だ。

【コース上】S13、GR86、そしてGRカローラ

エビスでドリフトする中村龍の76号車、パープルとピンクの日産シルビアS13。手前に赤いD-MAXのシルビアがボケて写る
エビスでドリフトする中村龍の76号車、パープルとピンクの日産シルビアS13。手前に赤いD-MAXのシルビアがボケて写る

ルーキー中村龍の、パープルとピンクの76号車S13は、この週末の主役のひとりだった。第5戦は単走で98.49点の2位、追走で3位。山の斜面のバナーの前を横向きで抜けていくところで、手前には赤いD-MAXのシルビアのウイングがブレて横切っている。

エビスのコースを走るTeam TOYO TIRES DRIFTのトヨタGR86(ZN8)を後ろから。WisteriaとTOYO TIRESの文字
エビスのコースを走るTeam TOYO TIRES DRIFTのトヨタGR86(ZN8)を後ろから。WisteriaとTOYO TIRESの文字

Team TOYO TIRES DRIFTはGR86を大量投入。上の一台はゼッケンが読めないので、「TOYO TIRESのGR86」としておく。エビスでのチームのGR86ドライバーは、年間王者の藤野秀之(66号車)、川畑真人(88号車)、田野結希(80号車)など。

パドックを行くTeam TOYO TIRES DRIFT 松山北斗の77号車トヨタGRカローラを上から。大きなリアウイングと白いホイール
パドックを行くTeam TOYO TIRES DRIFT 松山北斗の77号車トヨタGRカローラを上から。大きなリアウイングと白いホイール

同じチームから、松山北斗の77号車GRカローラが、スワンネックウイングと白いホイールでパドックを転がっていく。ハッチバックのドリ車なんて冗談みたいに聞こえるけど、スコアボードを見れば笑えない。松山は日曜の単走で99.38点。週末のベストスコアでトップだ。

【グリッド】追走前、ファンがクルマの間を歩く

Team BuzzBreak イシイ・リョウの50号車トヨタ・マークII JZX100を後ろから。黒いボディ、トランクのダクト、Oakleyとスポンサーのステッカー、奥にファン
Team BuzzBreak イシイ・リョウの50号車トヨタ・マークII JZX100を後ろから。黒いボディ、トランクのダクト、Oakleyとスポンサーのステッカー、奥にファン
シバタイヤカラーの赤い日産シルビアS15を後ろから。Kakimoto RacingとD-MAXのステッカー、リアガラスにびっしり書かれた名前
シバタイヤカラーの赤い日産シルビアS15を後ろから。Kakimoto RacingとD-MAXのステッカー、リアガラスにびっしり書かれた名前

追走の前は、ファンがグリッドのクルマの間を歩ける。ルーキー、イシイ・リョウのTeam BuzzBreak 50号車マークII JZX100を見ると、ラジエーターがトランクにある理由がわかる。トランクリッドにルーバー付きのダクト、リアガラスにはOakleyのロゴ。近くにはシバタイヤカラーの赤いS15がいて、リアガラスは応援する人たちの手書きの名前で埋まっていた。その隣にはロケットバニーカラーの青いシルビア。おそらくカノウ・ヒロタカの91号車だ。

エビスサーキットのSunocoと小倉クラッチのバナーの上ではためく、白い漢字で「斎藤太吾」と書かれた黒い応援旗
エビスサーキットのSunocoと小倉クラッチのバナーの上ではためく、白い漢字で「斎藤太吾」と書かれた黒い応援旗

そして会場じゅうに旗。僕らが見たいちばん大きな旗は黒地で、白い巨大な漢字で「斎藤太吾」。

【夜の部】Fat Fiveのスープラ、深夜の分解整備

夜に修理中のFat Five Racing 齋藤太吾の87号車トヨタGRスープラ。リアバンパーと足回りを外し、作業灯の下でクルーが作業
夜に修理中のFat Five Racing 齋藤太吾の87号車トヨタGRスープラ。リアバンパーと足回りを外し、作業灯の下でクルーが作業
夜、ボンネットを開けたTeam TOYO TIRES DRIFT 松山北斗の77号車GRカローラ。下に潜って作業するクルー
夜、ボンネットを開けたTeam TOYO TIRES DRIFT 松山北斗の77号車GRカローラ。下に潜って作業するクルー

ここで冒頭の話に戻る。齋藤の87号車Fat Five Racing GRスープラは、まさにこの大会でデビューしたクルマ。日が落ちたあと、Monster Energyのテントの下で、リアバンパーもディフューザーもリアのサスペンションアームも路面に並べられていた。メカニックがひとり下に潜り、もうひとりが明かりの中でひざをついている。何張りか先のテントでは、TOYO TIRESのクルーが松山のGRカローラをウマに載せ、ボンネットを開けて作業中。早く帰る人なんて、誰もいなかった。

齋藤のクルマが作られる場所を見たいなら、クリスマスにお邪魔したときの話をどうぞ:ファットファイブ・レーシングのクリスマスBBQ。

【編集後記】なぜ後編を出したのか

結果は、誰が勝ったかを教えてくれる。でもこの写真たちが教えてくれるのは、その代償だ。テントの横に積まれたタイヤ、熱いエンジンに風を送る扇風機、そして次の朝もう1本横向きで走るために、日付が変わっても作業を続けるクルー。それがD1。一度行けば、エビスはあなたの頭の中でもリプレイされ続けるはずだ。

写真:One Breath Pictures

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