クリップはほんの数秒。バーモントの私道を、黒いトヨタ・チェイサーがゆっくりと上ってくる。頭上には紅葉した木々、背後には赤い納屋。画面のキャプションがすべてを物語っていた。「チューナーに、俺のクルマの音はこうだと説明してるところ」。ターボの直6に乗ったことがある人なら、あの会話、わかるっしょ。
【豆知識】チェイサーJZX100ツアラーVのスペック
- 発売:1996年9月〜2001年6月(トヨタがチェイサーの名前を終わらせる前の最後のチェイサー)
- 兄弟車:マークII、クレスタ(いわゆる「マークII三兄弟」、FRのプラットフォームを共有)
- エンジン:2.5リッター1JZ-GTE直6、シングルターボ+VVT-i
- 最高出力:280PS
- ミッション:5速マニュアルの設定あり
- LSD:標準装備
【JZX100とは】見た目は真面目、中身は別モノ
チェイサーは、トヨタの「マークII三兄弟」の一台。マークII、クレスタと並んで売られ、後輪駆動のプラットフォームを共有していた。JZX100世代が発売されたのは1996年9月で、生産は2001年6月まで。トヨタがチェイサーの名前を引退させる前の、最後のチェイサーだ。路肩から見ればお堅いエグゼクティブセダン。でもその下には、まったく別のものが隠れている。
【選ぶならツアラーV】ターボ直6、FR、マニュアル
狙うべきはツアラーV。積まれるのは2.5リッターの1JZ-GTE直6で、シングルターボとVVT-iの組み合わせ、出力は280PS。5速マニュアルの設定があり、LSDも標準で付いていた。ターボ直6、FR、マニュアル、5人乗り。これがJZX100を伝説にした方程式で、適切な補強パーツさえあれば1JZがビッグパワーを受け止めることで有名な理由でもある。
出典:JDM Buy Sell:Toyota Chaser JZX100。
【ドリフト界の王族】今もD1のパドックに
同じレイアウトのおかげで、チェイサーは日本のドリフトで大人気になった。ロングホイールベースは大きな角度でも安定していて、このボディサイズだとどんなドリフトも迫力満点に見える。生産終了から何十年経った今でも、D1のパドックを歩けばJZX100がいる。D1GPエビス2025でも競技仕様のチェイサーやマークIIがまだグリッドに並んでいたし、齋藤太吾のファットファイブ・レーシングでは、敷地にJZX100マークIIが売りに出ていた。
【僕らのクルマ】順番待ちのチェイサー
この一台は僕らのクルマだ。バンクーバーからトロントまで自走でやってきた。その長旅はTUNEX ONEチャンネル用に撮影済み。今はガレージで、三菱デリカの再生作業が終わるのを順番待ちしている。エンジンルームの計画はシンプル。クリーンに、ブラックで、カラフルなパーツはナシ。そしてサウンドについては、もうチューナーに伝えてある。

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