消えたわけじゃない。作られなくなっただけ。そういうホイールがある。WORKのVS-KFはその代表格だ。曲線を描く5本スポークは2001年に発売され、2017年に生産終了。以来、中古市場の伝説として生き続けてきた。そのVS-KFが、ついに新世代「VS-KF#」としてカムバック。僕らは床に這いつくばるようにして、フルセットを履いた黒いレクサスLC 500の周りをぐるりと見てきた。
【訂正】SC500じゃなくて、LC 500です
実は僕ら自身のキャプションで、このクルマを「SC500」と書いてしまった。違います。トランクのバッジはLC500で、ほかの部分もぜんぶそう言っている。スピンドルグリル、L字のデイタイムランプ、長いファストバックのルーフ、そしてリアタイヤ後方の縦フィン。これは2017年にデビューしたレクサスLCクーペで、LC 500はハイブリッドではなく自然吸気の5.0リッターV8を積むほうだ。
SCはまったく別のクルマ。日本ではトヨタ・ソアラとして売られていたクーペの、レクサス版バッジだ。こちらにはこちらの伝説がある(筑波を攻めるAutoBahnのカーボン製JZZ30ソアラのタイムアタック車をどうぞ)。海外組の僕らがやらかしがちなミス、ということでご勘弁を。
【ここがキモ】VS-KF#をじっくり


VS-KF#は、オリジナルを有名にした要素をきっちり受け継いでいる。ねじれながら伸びる5本の長いスポークが深いリムへと流れ込み、外周にはピアスボルトがぐるりと並ぶ。3ピース構造で、リムはステップリムとフラットなリバースリムから選べる。WORKは2025年1月の東京オートサロンでこれを発表し、同年後半に生産を始めるとアナウンスしていた。
このクルマの片側は、センターがダークなスモーク仕上げで、リムは光沢ブラック、センターキャップはゴールドのVS。スポークの奥には、ドリルド加工の大径ディスクが覗く。
【2色】1台で2つの仕上げ
反対側に回ると、ホイールの色が変わる。同じLC 500、同じナンバーなのに、こちらはブラッシュドシルバーのセンターにポリッシュのリム。クルマを2台持ち込まずに2つの仕上げを見せる、賢いやり方だ。黒いボディだとコントラストが強烈。選ぶならシルバーが王道のVS-KFルック、スモークはワルい顔のほうだ。
【足回り&エアロ】クルマの仕上がり
LCはホイールにかぶさるように低く構え、フェンダーとのすき間はほぼゼロ。フロントリップとサイドスカートを装着し、リアは光沢ブラックのディフューザーに4本出しマフラー。キャプションの結論は「mobbed out might be the look」(ゴリゴリが正解かも)。床の高さから見ると、まさにそのとおり。
出典:Japanese Nostalgic Car: the Work VS-KF# revives a 5-spoke favorite
【まとめ】復刻はこうあるべき
復刻はリスキーだ。変えすぎればファンが離れ、何も変えなければ手抜きに見える。VS-KF#はみんなが覚えているあのホイールの顔のままで、しかも最新のV8クーペに履かせてもまったく古臭く見えない。東京で棚に並ぶこういうホイールを見たいなら、僕らならA PIT オートバックス東雲から始める。



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