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夏はカウンタック、冬はパトカー。神宮外苑いちょう並木の「日曜スーパーカー劇場」を季節ごとに見てきた
カースポッティング3分で読めます

夏はカウンタック、冬はパトカー。神宮外苑いちょう並木の「日曜スーパーカー劇場」を季節ごとに見てきた

週末になると、都心にある約300mのいちょう並木がスローモーションのスーパーカーパレードに変わる。緑の夏、グレーの曇り空、そして葉の落ちた冬。警察がやって来て、スポットが閉じた日まで。

いちょう並木で最初に撮ったクルマは、黒いランボルギーニ・カウンタックだった。しかも、その日いたカウンタックはそれ1台じゃない。日曜の神宮外苑とはそういう場所だ。ハードルは「70年代のイタリアのポスターカー」あたりから始まって、そこから上がっていく。その日の僕らのキャプションによれば、カウンタックが2台に、ほかのランボルギーニが20台ほど。僕らのスマホが捉えられたのはそのうち1台だけなので、お見せできるのもその1台だ。

【基本情報】外苑のカースポットはどこ?

明治神宮外苑は明治神宮の外側の庭園で、青山と信濃町のあいだにある。有名ないちょう並木は、2列のいちょうに挟まれた約300mの道で、その先にドームを載せた聖徳記念絵画館が見える。決まったミーティングがあるわけじゃない。面白いクルマを持っている人たちが「週末の朝はここをゆっくり流して、ちょっと停めて、東京に見てもらう」と知っている、ただそれだけ。歩道にはカメラやスマホを構えたスポッターが並び、クルマは1台、2台とやって来る。

【夏】緑の並木と、黒いカウンタック

夏、緑のいちょう並木を行くリアウイング付きの黒いランボルギーニ・カウンタック。外苑にて
夏、緑のいちょう並木を行くリアウイング付きの黒いランボルギーニ・カウンタック。外苑にて

緑の葉、グレーの空、そしてあのシルエット。僕らが撮った黒いカウンタックには、後期型でオーダーできた大きなリアウイングが付いていた。歩くようなスピードで通り過ぎてくれたので、全員がちゃんと撮れた。カウンタックはベルトーネ時代のマルチェロ・ガンディーニの作品で、ランボルギーニが1974年から1990年まで作り続けた。いまでもスーパーカーはみんな、このウェッジシェイプを物差しに測られる。スーパーカー消しゴム世代のみなさん、お待たせしました。正直、スマホの小さなファイルなので画はやわらかい。でもカウンタックを外すなんて選択肢は、僕らにはなかった。

【曇り】青いフェラーリ296 GTS

もっとどんよりした日に来たときは、青いフェラーリ296 GTSが、電動ハードトップを開けてクリーム色の内装を見せながら通過していった。296はツインターボV6のプラグインハイブリッド。フェラーリはこれを「跳ね馬のエンブレムを付けた初の6気筒ロードカー」と呼んでいる(60〜70年代のディーノは、ディーノという独自の名前で売られていた)。GTSはそのオープン版だ。暗いレンガを背にしたペールブルー、これがめちゃくちゃ似合う。

【冬】パトカーがやって来て、スポットが閉じた日

外苑の近くで、トヨタJPN TAXIの横を抜けて車列を先導するトヨタ・クラウンのパトカー
外苑の近くで、トヨタJPN TAXIの横を抜けて車列を先導するトヨタ・クラウンのパトカー

冬は、まったく違う話になる。2026年2月に「POV: Tokyo Police shut the car meet」の一文を添えて投稿したリールは、並木の外の道から始まる。赤色灯を点けた白黒のトヨタ・クラウンのパトカーがこっちへ向かってきて、その後ろにも続々と。映像に写っているのは、レースでも逮捕でもなく、ただパトカーが順に流していく様子だけだ。最後のカットでは、並木に残っているのはタクシーと停まったセダンが数台、そして誰もいない車線の真ん中を歩いていく男性ひとり。

葉の落ちた冬の外苑、路肩に停まる赤いホンダ・ビートの軽オープン
葉の落ちた冬の外苑、路肩に停まる赤いホンダ・ビートの軽オープン
冬の外苑いちょう並木。葉の落ちた木々がドームの聖徳記念絵画館へ続き、右にトヨタJPN TAXI
冬の外苑いちょう並木。葉の落ちた木々がドームの聖徳記念絵画館へ続き、右にトヨタJPN TAXI

それでも1台、ちゃんと撮れたクルマがある。いちばん小さなやつ。葉の落ちた並木の下に、幌を閉めて停まっていた赤いホンダ・ビートだ。ホンダが1991年から1996年まで作ったミッドシップの2シーターで、軽自動車の枠に656ccの3気筒を押し込んだ一台。V12だらけの場所で、このビートにもまったく同じ数のスマホが向けられていた。日本のクルマ好き、さすがである。

【攻略法】外苑でクルマを見るなら

週末の早い時間に行って、歩道から出ないこと。そして気長に待つこと。カウンタックに会える朝もあれば、ビートとパトカーの朝もある。どっちも当たりだ。晩秋にはいちょうが金色に色づいて、スポッターだけでなく紅葉狩りの観光客でもいっぱいになる。まさにこれからの季節だ。東京の路上がくれる出会いをもっと見たい人は、東京の11コマ、カウンタックとレヴエルトの日本スナップ、東京で出会った日産スカイラインもどうぞ。

写真・動画:One Breath Pictures

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